上海自由貿易試験区、改革のスピードアップをいかにすべきか 全人代上海代表の声を聴こう
今年の『政府活動報告』は、よりハイレベルの対外開放と、対外貿易や外資の安定化を推進する中国政府の姿勢を示した。その内、自由貿易試験区に改革の自主権を委譲することが重要な一策とみられている。では、全国初の自由貿易試験区、上海自由貿易試験区は改革のスピートアップをいかにするべきか。全国人民代表大会(全人代)の上海代表5人はそれぞれの提案を語った。
全人代代表、上海市政府副秘書長・陳鳴波氏
「国家は上海の特定エリアでの外資への開放、上海自由貿易試験区・新片区における電信付加価値業務の外資持分比率制限緩和と細胞治療研究開発業務の外資参入制限緩和を支持すべきだ」。
「上海自由貿易試験区・新片区は越境資産取引のためのプラットフォームを設置し、長江デルタ一体化示範区での国家レベル技術イノベーション創出プラットフォームの建設を支持すべきだ」。
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全人代代表、上海自由貿易試験区臨港新片区管理委員会常務副主任・朱芝松氏
「次の段階では、臨港新片区が重点分野における、意味のある成果を出していく。第一は競争力のある政策システムを全力で構築し、国際的なルールと一致させること。第二は特殊経済機能区としての制度優位性を活かし、対外経済開放のレベルを全面的に向上させること。第三は先端要素の集積を促し、グローバル市場における資源配分の役割を強化すること」。
「新片区に自主発展、自主改革、自主革新といったより大きな管理権限を委譲し、各種改革・革新事項の法的保障を強化すべきだ」。
全人代代表、上海港国際客運センター開発有限公司総経理・徐珏慧氏
「沿海国内運輸政策の開放を加速し、登録された全ての外国籍船による洋山深水港を国際中継拠点とした対外貿易コンテナ沿海国内運輸業務の展開を許可すべきだ」。
「洋山深水港を区域ハブとして業務を展開しようとする国際定期船会社を誘致し、航路や船舶配置を改善し、効率的なサービスを提供するハブ港のブランドを構築し、業界成長の自信づくりをしっかりし、上海が国際海運センターとしての海運資源配分能力を向上させるべきだ」。
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全人代代表、浦東新区長・杭迎偉氏
「全人代は浦東新区の法システム構築をサポートし、経済特区としての法規や制度制定の権限を委譲し、長年にわたり実質的な進展がない改革プロジェクトによりハイレベルの法的支援を与え、重大改革は法に基づくことを確保すべきだ」。
「浦東におけるよりハイレベルの対外開放を支持し、国際経済貿易ルールとの一致化を加速し、質のより高い開放型経済を作るべきだ」。
「浦東に科学技術イノベーション創出におけるより大きなサポートを行い、より多くのハイレベル研究開発機関や重大科学技術プロジェクトを浦東へ誘致すべきだ」。
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全国政協委員、浦東新区政府副区長・李国華氏
「上海自由貿易試験区は4.0バーションの建設を進めるべし。サービス業・製造業の開放拡大を深化し、対外開放の『窓口』としての役割を強化する。企業による国内外市場、資源の利用をサポートする。各種イノベーション要素の集積を推進し、先頭を切って科学技術イノベーションの策源機能を強化する」。
「張江科学城・上海国際医学園区を土台とし、国家細胞産業の発展及び監督管理試験区を建設し、我が国の細胞、遺伝子産業の成長を加速すべきだ」。