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浦東新区の誇りは?『政府工作報告』から見る

作者 杜 暁駿 上海浦東 2019-01-15

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このごろ発表された浦東の『政府工作報告』によると、過去1年間、浦東新区は安定的に発展する中、数多くの成果も成し遂げたという。

〇上海浦東新区は地域総生産値8.5%増の9500億元(1元=約15.83円)を実現した。一般公共予算収入は8.5%増で996億元に達し、規模以上工業企業(年売上高2000万元以上の企業を指す)総産値は1兆元を突破した。社会全体の固定資産投資は1850億元に、到着外資は78億ドル(1ドルは約108.9円)に上がった。

〇経済メカニズムの調整と経済発展方式の転換を加速させている。第二産業と第三産業の増加値が地域生産総値に占める割合はそれぞれ25%と75%だ。増加ペースから見ると、第二産業は第三産業を超え、また総生産値は戦略的新興産業が規模以上の工業に占める割合は41%に達している。

〇新設の企業は計5万社を超え、到着外資が全区に占める割合は90%を上回っている。

〇科学技術の水準も進歩してきている。地域総生産値に占める研究開発経費の割合は3.7%で、外資研究開発センターは累計227社だという。そのうち国産大型旅客機「C919」は飛行成功を遂げたことはとりわけ注目に値する。張江総合性国家科学センター、上海光源第二期、活細胞イメージングプラットフォームなど科学施設の建設が推し進められたほか、張江実験室は設立し、運営開始した。

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〇社会民生も安定的に改善している。年間公共サービスや民生への投入は563億元で、一般公共予算に占める割合は44.8%で、上海市住民の支配可能所得は6万元を超え、前年比8.9%の増加を達成した。

〇2017年版のネガティブリストも打ち出された。自由貿易口座の役割・範囲・分野をさらに開拓し、上海市全市の科学技術革新型企業もカバーされている。国際貿易「単一窓口」の運営により、貨物の分類された監督管理が常態化し、自由貿易港の実施案も策定されるようになっている。

〇政府管理能力を高めるための方案も定められた。証照分離の改革が順調に進み、その試行の成功経験はすでに全国で複製・普及している。非特殊用途の化粧品に対する輸入管理が着実に実施され、「一企一証(企業ごとの工業製品生産許可証)」の改革も深化し続けている。

〇オンライン自主申告などの企業名称登録改革措置も推進されている。「インターネット+政務サービス」の発展モデルの推進も深化し、区レベルの104項目の企業市場参入事項と188項目の個人的なコミュニティ業務はそれぞれ「ネットによる受理」と「全区範囲に受理できる」のモデルを導入する。さらに「政府業務情報の共有」も成果を成し遂げた。 

7つの国別の商品センターが建設され、「一帯一路」技術貿易措置企業サービスセンターは開業し、自由貿易区の海外投資サービスのプラットフォームも基本的構築の段階を終えた。自由貿易試験区の企業海外直接投資のうち、中国側の投資額は605億ドルに達している。保税区と陸家嘴、世界博覧会、張江、金橋などのエリアは積極的に新しい原動力を育成し、中央企業の本社、グローバル資産管理機構、国際性貿易プラットフォームは企業誘致活動を積極的に展開している。

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上海臨港人工知能産業基地

〇12インチ型硅素(シリコン)チップ、上飛飛行機装備など重点プロジェクトは竣工し、生産開始した。上海臨港人工知能産業基地は設立した。集積回路装備材料、スマート製造産業基金を設けて強固な金融セーフティーネットを構築した。

〇人材育成を全面的に推進するための確かなサポートを提供している。中国で初めてとなる海外人材局が設立され、海外人材の通行及び就労の利便性を向上させる9つの措置も打ち出された。その9つの措置は、海外人材の居住や出入国、就労許可、海外人材機構やサービス窓口などに関する内容で、国家や上海関連部門が後押しする先行政策となっているもの。

〇中国(浦東)知的財産権保護センターも設立された。全区のハイテク企業数は1711社に達した。平均的に一万人ごとに55件の特許を持っている。認定されたインキュベーターと衆創空間(ソーシャル・イノベーション・プラットフォーム)は134ヶ所に達している。

〇中芯国際、華力第二期などのプロジェクトが加速的に推進され、新型・成長型の企業が次々と作り出され、新規上場企業は16社になっている。

〇金融、航運、貿易などのコア機能が顕著に強化されてきた。中央国債登録決算会社上海本社、中債金融估値センター、中債保証品業務センターが入居し、香港と内陸の債券市場が相互接続で「ウィンウィン」を実現した。証券従業資格を持つ新設の金融機構は38社で、現時点で累計1000社を超えている。

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上海浦東国際空港

〇上海国際海事アジア技術協力センターなど重点的な航運ビジネスセンターが入居し、グローバル最大の自動化コンテナー埠頭は洋山港で運営し始め、国家海洋経済革新発展モデル都市による審査を通過した。外高橋港と洋山港を主とした上海港コンテナーの輸出入量は8年連続世界一を保っている。浦東国際空港の旅客の受け入れ人数は延べ7000万人を突破した。国際貿易輸出入の増加幅は6年以来最高を記録している。ハイテク製品の輸出量も、ハイレベル商品の輸入量も大幅に増加している。