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上海自由貿易試験区、2019年3月の重点政策まとめ

2019-05-05

1.上海市政府は自由貿易試験区で62か条の新規政策を発表

3月9日、上海市政府は自由貿易試験区で62か条の新規政策を発表した。うち、上海は自由貿易試験区の投資環境を最適化する一方、税関特別監督管理地域における貿易の自由・便利さも向上させる。金融業では、上海自由貿易試験区で条件を満たす個人行為である海外証券投資が許可される。ほか、浦東新区は企業の外国人材誘致を力強くサポートするという。

2.上海、ビジネス環境を最適化へ

最近、「上海のビジネス環境を最適化」計画が実施された。今回の「計画」では、プロジェクトと工事の審査や手続きを簡素化し、権限を浦東新区政府(上海自由貿易実験区管理委員会)に委譲するほか、「100条」政策に基づき、「オンライン・ワンストップサービス」「一窓通(一つの窓口で手続きを済ませること)」などのサービスも充実させ、世界銀行の評価基準による法的事項を試行し、知的財産権保護の対策を探索し、国際組織への登録・管理モデルを革新するという。

3.上海は『2019年上海市政務公開の仕事要点』を発表

最近、上海は『2019年上海市政務公開の仕事要点』を発表し、「五つの公開(政策決定、管理、サービス、実行、結果の状況を公開すること)」を全面的に推し進めることを明確した。そのなか、上海は自由貿易試験区で新片区を増設すること、上海証券取引所で科学技術イノベーションボードを設立し、登録制度を試行することと長江デルタの一体化を発展することという三つの国家戦略の推進状況を公開する一方、輸入博(中国国際輸入博覧会)に関する情報も適時に公開するという。

4.税関総署は『総合保税区における出入りの簡素化に関する公告』を発表

3月22日、税関総署は『総合保税区における出入りの簡素化に関する公告』を発表した。同公告によると、税関は国内から総合保税区に入る貨物を対象とし、便利な出入りの管理モードを実施するという。

5.上海は外高橋港で輸入の新しい通関モードを試行

上海税関による3月20日の発表では、外高橋港で輸入の新しい通関モードを試行することが決定された。このモードで、荷主は輸入の貨物が税関の監督管理作業場に着く3日間前に、税関に申告の手続きを行い、税関は貨物が同作業場に着いた後で検査及び通関手続きを行うという。

6.国家外貨管理局は『多国籍企業の越境資金の一元運営・管理に関する規定』を発行

3月18日、国家外貨管理局は『多国籍企業の越境資金の一元運営・管理に関する規定』を発行し、貿易・投資の利便化を促進し、実体経済の発展に助力しようという。同規定の最大の特徴として、越境資金プールに人民元資金を取り入れることが可能となるという。

7.国家外貨管理局上海支局は資本プロジェクトの外資決済の利便化を促進

最近、国家外貨管理局上海支局は批准を得て、上海自由貿易試験区で資本プロジェクトの決済を利便化する政策を試行した。信用できる良い企業が資本プロジェクトの外貨決済を行う場合では、『資本プロジェクト外貨決済命令書』だけを提出するという。        

8.保税区管理局は保税エリアにおける企業の財政援助資格認定を受理

保税エリア(外高橋保税区、洋山税港区、浦東空港総合保税区、外高橋保税物流園区)における条件を満たす企業が現在から3月20日まで、保税区管理局に2018年度の浦東新区財政援助資格認定を申請できるという。