上海自貿区発足てから今年で丸5年を迎え
2013年9月、中国(上海)自由貿易試験区(以下、「上海自貿区」と略)の設立を認可され、同試験区の範囲には、上海市外高橋保税区、外高橋保税物流パーク、洋山保税港区、上海浦東空港総合保税区といった4カ所の税関特殊監督管理区域が含まれ、その総面積は28.78平方kmに達していた。
上海自貿区の建設の主な目的は、中国の対外開放の新たなルートとモデルを模索し、政府職能のモデルチェンジおよび行政体制改革の加速を促し、経済成長のモデルチェンジと経済構造の改善を促し、開放による発展・改革・イノベーションの促進を実現し、複製・普及可能な経験を形成するということである。
上海自貿区の発足から、今年で5年になり、多くの制度革新の成果を上げている。特に目立つのは、海外からの投資のネガティブリスト改訂業務を完了し、参入前の国民待遇とネガティブリスト管理制度を全面的に実施している。
2014年、上海自貿区で自由貿易口座制度がスタートした。中国人民銀行上海本部は「中国(上海)自由貿易試験区口座別計算業務の実施細則」と「中国(上海)自由貿易試験区口座別計算業務リスク審査の管理細則」を発表した。両細則が実施されたことにより、自由貿易区のリスク管理口座システムをめぐる政策的枠組みが基本的に完成し、自由貿易区で先行・試行する資本プロジェクトにおける両替の実現といった金融分野の改革にツールとベクターが提供されることになった。
目下のところ、上海自貿区で開設された口座数が7.07万口座に達し、ビジネスは110の国と地域の2.7万社の国内外企業をカバーしている。また、上海自貿区は制度革新に重点を置き、経済モデル転換の過程における問題を解決することにより、市場の革新と経済的活力を引き出した。
現在、上海自貿区の新規登録の企業が5.4社にのぼっており、そのアクティブ度が80%を超えている。そのうち、外商投資企業が9900社近くに増えている。
2015年4月上海自由貿易区は陸家嘴・金橋・張江の3エリアへ拡張され、総面積は28.78平方キロメートルから120.72平方キロメートルへと大幅に広がった。
2018年上海自貿区設立の5週年にあたり、今後、上海自貿区は国際標準に基づき、改革・革新を進め、投資と貿易の自由化と便利化を図り、政府の監督管理能力を向上させ、ビジネス環境を最適化し、自貿区内の交渉でコミュニケーションを強化しようとしている。