新片区、「最強」の開放へ
7月17日、上海自由貿易試験区における新片区建設の事前準備に関する報告が中共上海市委全面深化改革委員会第3回会議で行われた。新片区をグローバルな市場競争力と影響力を持つ特別経済機能エリアに建設し、全面的かつ完全な制度のイノベーションと改革を積極的に深化すると発表した。
それに対し、上海立信会計金融学院自由貿易区研究院副院長の肖本華氏は、シンガポール、ドバイ、香港などの有名な貿易エリアを手本とし、新片区はそれらの経験を活用し、投資や貿易の利便化・自由化を進めるべきだと指摘した。蘇寧金融研究院高級研究員の付一夫氏は、シンガポール自由貿易区、ドバイ自由貿易区、シアトル対外貿易港など進んだ貿易エリアを見ると、その管理システム、エリア一体の運営モデル及び適切な監督管理制度は新片区にとって学ぶべきものに違いないと語った。
また、上海市長の応勇氏によると、新片区は単なるエリアの拡大と自由貿易区政策の適用ではなく、より広い範囲と高いレベルで、力強く改革を深め、開放を広げることを目指している。付一夫氏は、新片区が従来のエリアと突き合わせる上で、資本市場の開放、金融サービスの提供、技術の移転、知的財産権の保護などの分野における対外貿易を強化する同時、自由貿易区の法制度を改革し、公平で、かつグローバルなビジネス環境を構築する。そして、新片区は上海自由貿易の総合的競争力をレベルアップさせ、優れた外資を導入し、全世界のハイレベルの資源を集中し、現代サービス業の集積地を建設し、経済発展のモデル転換を促進すると期待を寄せた。
7月9日、中国質量認証センター、上海市市場監督管理局、上海自由貿易試験区管理委員会は「共に上海自由貿易試験区一帯一路国際協力及び自動車産業発展品質認証サービス事業の推進に関する覚書」に調印した。自動車業者を対象とする「審査の前に認定書を交付」というシステムを導入する方針だ。一例を挙げると、外資系自動車企業のテスラ上海工場が生産する国産自動車は予定より早く発売するという。テスラ全球副総裁の陶琳氏は、「上海工場の準備状況は予想よりスムーズで、年末に生産に入る予定だ」と発表した。
テスラ以外にもたくさんの外資系企業が自由貿易区の対外開放政策に恵まれた。付一夫氏は、近年では、ビジネス環境は持続的に改善され、特に参入前国民待遇とネガティブリスト管理のモデルは金融業における開放を拡大し、自由貿易区の国際化を加速したと高く評価した。一方、今後の発展について、同氏は自由貿易区は資金、人材、物資などの要素の自由な流通を促進し、グローバル市場との間で橋をかけると表明した。