上海自由貿易区、臨港新片区総合計画が公布
上海自由貿易区・臨港エリア 写真・IC
それに対して王受文商務次官は同日行われた記者会見で、新片区は国際的に認められている、最強の競争力を持つ自由貿易園区を手本とし、グローバル市場における競争力の強い開放政策と制度を実施し、開放型経済におけるより完備なリスクベーステストを行い、新片区と海外の間で投資・ビジネス・資金流通の利便化、自由な輸出入、運送業における高度な開放、職員のフリーランス化、情報流通の加速などを実現しようと表明した。
「総合計画」の主な考慮事項について、上海市委常委、常務副市長の陳寅氏は次のように述べた。新片区は単なるエリアの拡大と自由貿易区政策の適用ではなく、全方位・ハイレベルの根本的なイノベーション変革を目指している。一は、全面的に対外開放を深化し、開放型経済におけるより完備なリスクベーステストを行うこと。上海自由貿易区が5年にわたって対外開放とリスクコントロール分野において積んできた制度イノベーションの経験を活かし、グローバル市場における競争力の強い開放政策と制度を実施することに応じ、差別ある模索を大胆に展開し、より広い範囲と高いレベルで、全方位・ハイレベルの対外開放を力強く推進する。二は、経済機能の強化に焦点を当て、グローバル市場における競争力のある特殊経済機能区を作り上げること。集積回路、バイオ医薬、人工知能、航空宇宙など、我が国の質の高い発展にとっての緊急需要である産業のキーポイントと核心技術に重点を置いて発展させ、金融・貿易・海運分野や地域統括本部誘致政策におけるグローバル市場に対するサービス力を高め、先端科学技術産業を全体的にレベルアップさせる。三は、発展のモデル転換を加速し、持続的発展の基礎を築くこと。国際的に認められている、最強の競争力を持つ自由貿易園区を手本とし、より開放の市場規則システムの形成を加速し、ハイレベル市場資源の要素の自由な流通と合理的配置を促進し、経済発展における質・効率・原動力の変革を推し進め、新片区を我が国が経済のグローバル化の波に乗るために重要な役目を果たせる。
陳寅氏はまた、新片区の特殊支援政策は管理権限、資金支援、人材誘致、土地計画、住宅保障などの面から制定されていると語った。例をあげると、同政策は外国人が新片区に働くことに便利を提供し、「居転戸」(居住証明書から戸籍を取得すること)のための最短年限は7年から5年、核心人材は3年に短縮する。資金面では、5年間で出資規模千億元(1元は約15円)以上の新片区特別発展資金が設立され、人材誘致、インフラ建設などを支援するという。
その同時、新片区の新しい税制が発表され、うち集積回路、人工知能、バイオ医薬などの重点産業では、設立5年以内の企業の所得税率は15%にとどまり、個人所得と金融業務に関する税制も改正される予定。ほかに、国際船舶登録制度とその関連税制が明確にされ、国際貨物の保税・免税制度も進められているという。