上海、「証照分離」をさらに推進
上海浦東 アップデート: 2019-12-09
上海市政府弁公庁は2日、「中国(上海)自由貿易試験区における『証照分離』(市場監督管理部門発行の営業ライセンスと各業界の管理部門発行の経営許可証を分離すること)改革のフルカバー試行地に関する実施案」(以下「実施案」と略す)を発表し、上海自由貿易試験区は「一網通弁」(各種手続きをオンライン・ワンストップで済ませること)や「放・管・服」(行政のスリム化、権限委譲、サービス向上)の改革を深化し、グローバルな最高標準と対照し、政府と企業の責任の所在を明確にし、企業経営に関する許可事項を全面的に再整理すべきだと要求した。
上海自由貿易試験区の行政サービスセンター 写真・視覚中国
「実施案」によると、上海自由貿易試験区(臨港新片区を含む)は今月より、上海市における既存の企業経営に関する許可事項を全面的に再整理し、「審査を全廃」、「審査からバックアップ記録の方式に変更」、「事前承諾制度を導入」、「審査サービスを改善」という4つの制度を導入し、改革を推進、事中・事後における有効な監督管理方式を模索する。
復旦大学上海自由貿易試験区総合研究院の張湧研究員は「上海は全国における自由貿易試験区の制度イノベーションをリードする」と指摘した。「『証照分離』は、経営許可証を取得した企業が特定業務を展開するには、審査が必要かどうかという問題を解決した。今回の改革によって、企業は経営許可証を持つ限り大部分の業務を展開できる」
また上述したバックアップ記録の方式について、張湧研究員は「審査と違って、バックアップ記録は簡単な手続きだけが必要とされる」と紹介した。
一方、「実施案」は監督管理も強調し、例えば上海ビッグデータセンターや市場監督管理部門など諸機関が管理者としての役割を果たしていく。
写真・Sipa