上海自由貿易試験区、輸出税還付の手続きを加速 新型肺炎による企業資金不足の解消へ
上海浦東 アップデート: 2020-04-28
写真・VCG
「還付金が届きました」。数日前、上海外高橋造船海洋工程有限公司財務担当の瞿氏は7200万元を超える輸出税還付金の入金通知を受け取った。
これまでは輸出税還付におけるリスク回避で、企業は輸出税還付のための大量の書類を準備し、厳重な審査を受けなければならなかった。だが近年、上海自由貿易試験区は「ペーパーレス」や「単一窓口」などの一連の改革措置を打ち出し、輸出税還付の手続きを加速させてきた。
2015年まで、輸出税還付(免除)を申請する企業は輸出品の税関申告書をはじめとする申告書類を提出する必要があった。同年5月から、上海自由貿易試験区は輸出税還付(免除)のペーパーレス化作業を開始し、それより企業は電子データだけで輸出税還付(免除)の手続きを済ませることができるようになった。
「税関申告や領収書の情報をは何度も入力する必要があり、注文の多い時は残業しなければなりません」と日産国際貿易(上海)有限公司財務担当の李氏は語った。この問題を解決するのは、1つの窓口で全ての手続きを済ませる「単一窓口」との改革措置だ。現在、企業による輸出税還付の申告提出から還付金を受け取るまでかかる時間は15営業日から9営業日まで短縮した。
今年は新型肺炎の影響を受け、数多くの輸出企業が資金不足に陥っている。この状況を踏まえ、上海自由貿易試験区は輸出税還付の手続きをさらに加速し、対応にかかる時間をほぼ70%削減した。「この間、輸出税還付の手続きには平均2.94日だけがかかります」と浦東税務局輸出入税管理担当の呉忠氏は伝えた。