制度革新で企業活性化を促進 地域本部の力で経済成長を加速=浦東
「2002年、金橋の輸出拠点を設置してから、この18年間、私たちは制度革新の魅力を感じてきました。これは、今回アジア太平洋地域統括本部をシンガポールから上海へ移転する理由でもあります」。8日、ボルボ建築設備の詹旭中国業務執行取締役は記者からの取材を受けた。企業発展の活性化を促す制度革新で、ボルボは上海に信頼を寄せているらしい。
ボルボのアジア地域統括本部 写真・中国新聞網
上海自由貿易試験区の地域企業として、ボルボ建築設備は「オフショア貿易」越境決済をはじめとする多くの貿易投資利便化の優遇を受け、これらの制度革新はボルボ建築設備の素早い成長を支えてきた。このほど、ボルボは浦東新区人民政府との間で戦略提携に関する覚書を締結し、ボルボ建築設備のアジア地域統括本部を浦東に置くと決定した。アジア地域統括本部はボルボのグロバール業務の半分を担うようで、今回も浦東の発展に新たな活力を注入するだろう。
今年、浦東新区には国籍企業地域統括本部8社が新設された。計340社で、上海の約半分を占めたという。ボルボをはじめとする多くの多国籍企業は地域統括本部を浦東に置くのはなぜだろう。この前、「浦東新区における多国籍企業地域統括本部質の高い発展に関する若干の措置」が発表され、うち上海浦東の地域統括会社経済シェアサービスセンター(プラットフォーム)を活用し、地域統括本部会社に各種サービスを提供することが盛り込まれた。こういう制度革新は、多くの企多国籍企業が地域統括本部を浦東に置く理由となった。「中国進出したあるいはしようとする多国籍企業にとって、一連の支援政策が打ち出された今は、発展の好機です」と大手調査会社の艾媒諮詢(iiMedia Research)の張毅CEOは指摘した。
23年も前に上海で中国区統括本部を設置した世界最大の化粧品会社、ロレアルは浦東の制度革新というチャンスをしっかり掴んできた。中国初の非特殊用途化粧品登録会社となり、ロレアルの製品審査がかかる時間は3か月から5日まで短縮された。それに対し、金橋管理局長、金橋管理委員会主任の楊曄氏は、非特殊用途化粧品登録会社や外資食品検査認証機関の誕生は自由貿易試験区の制度革新力を示し、産業の発展に保障を与えたと話した。同氏によると、金橋管理委員会は今後引き続き地域生産型企業の本部機関への格上げを促していく。