全国初の工業製品向け越境ECプロジェクトが上海自由貿易試験区に
上海浦東 アップデート: 2020-09-10
写真・VCG
このほど、全国初の工業製品向け越境ECプロジェクトが浦東空港総合保税区において発足した。今後、チップなどの工業製品も服や化粧品のようにネット通販で便利に買えるという。
在来の集積回路分野では、チップの大量調達が不可欠だが、今年は新型コロナ禍によるダメージを受け、大型貨物の運輸は展開しにくくて、集積回路の輸出入がマイナス成長となった。この状況に踏まえ、上海自由貿易試験区は越境ECの方式で、世界中の中小企業のためのチップ調達のネットプラットフォームを構築した。「1枚か2枚のチップでも無料で最速の配達サービスを提供する」と上海自由貿易試験区・保税区管理局の陳彦峰副局長は話した。そして、日本の大手国際総合物流企業である近鉄エクスプレスは浦東空港保税区で半導体やチップ越境取引専用の倉庫とウェブサイトを発足させた。紹介によると、上海の場合、注文した当日に届き、国内他の地域の場合、注文した翌日に届く。近鉄エクスプレスのある責任者は「実際、チップの越境卸売・小売市場がいまだ大きい。科学技術研究機関やテクノロジーに携わる中小・零細企業の製品開発に数少ない実験用のチップが必要だ。わたしたちはこのプラットフォームを集積回路分野の淘宝(中国のオンラインショッピングサイト大手)にしたい」と語った。近鉄エクスプレスはまた、ドイツのインフィニオン社と協力して浦東空港保税区で同社のグローバル物流センターを建設するという。
今年以来、上海自由貿易試験区・保税エリアはウイルス対策の実施と経済成長を両立させてきた。第1四半期、保税エリアの集積回路輸出入額は34.3%増の583.9億元に達し、エリア全体の23.6%を占めた。