上海、外資誘致が順調
写真・VCG
新型コロナウイルスが世界中に蔓延しているが、上海では様々な外資系プロジェクトが新しく発足した。ウイルス感染が発生以来、上海は外資系プロジェクトの集中調印を3回も行い、投資総額303億ドルの外資系プロジェクト174件を導入した。「第13次5ヵ年計画」の終了にあたり、上海市商務局より、今年1月~9月期、上海の外資導入実際利用額は155.15億ドルで、前年同期比6.1%増だと伝えられた。
「量」だけではなく、「質」にも飛躍的な向上が見られる。「第13次5ヵ年計画」が実施開始以来、上海の外資誘致はサービスエコノミー・RHQ(地域統括会社)エコノミー・R&D(研究開発)エコノミーの発展を主にした新しい構造が形成された。ビジネスサービス業やテクノロジーサービス業が外資誘致を後押しし、新たな原動力を注いだ。特筆すべきのは、2019年末まで、上海自由貿易試験区のサービス業拡大・開放プロジェクトが3200件以上で、医療サービス、国際船舶管理、観光サービスなどにおいて数多くの優秀な企業が設立され、産業を牽引する効果を実現させた。
2016年から2020年9月末まで、上海の新設外資系地域統括会社は223社、新設外資系R&Dセンターは79社で、上海は国内において外資系地域統括会社とR&Dセンターの一番多い都市となる。そして、外資系地域統括会社の機能も向上し、総合的な本部として役割を果たしている。それについて、日郵物流(中国)有限公司の杉岡正寛社長兼CEOは「新型コロナウイルスの世界的感染拡大により物流のサプライチェーンにダメージが生じたが、長期的な視点から見ると、中国での発展の見通しが明るい。親会社の指示に従い、上海で中国地域統括会社を設立することを検討しており、そこで資源を統合し、更なる市場の開拓が実現できるだろう」と述べた。ジョンソン・エンド・ジョンソン、インテル、マイクロソフトなどの業界大手企業も上海でイノベーションプラットフォームを発足させ、外資系企業と国内のイノベーション創出は融合しており、上海がグローバル影響力を有する科学イノベーションの中心地建設に必要な力となっている。
外資誘致の加速に、上海の優れたビジネス環境は欠かせない。5年の間、上海はビジネス環境に関する改革を3回も実施した。その同時、企業に対するハイクオリティの政務サービスも加速している。半ヶ月前、外資からの信頼を固めるための「上海市外商投資条例」か可決され、外国投資者や外商投資者の中でも高く評価されている。ロシュ中国の周虹CEOは「今回の条例づくりは外資系企業の地域統括会社やR&Dセンター建設を推進し、上海で研究開発の資源を投入する決心を強め、イノベーション創出の高度化を促した」と伝えた。