金融業景気指数、伸び率9.5% 国際金融の中心地建設が順調=上海
写真・VCG
10月23日に発表された上海金融業景気指数報告(第14期)によると、2019年、上海金融業景気指数は5653で、前年比9.5%増だった。新型コロナウイルス感染症によるダメージに直面し、上海金融業は実体経済への後押しを強化させ、「6つの安定」・「6つの保障」活動を全力で推進し、全市の景気回復を強く支えた。
国際・国内経済の下押し圧力がかかっているが、上海国際金融の中心地建設は重要なブレークスルーを見せた。2019年、上海金融市場の取引総額は前年同期比16.6%増の1934.3万億元で、IPO(新規上場株)資金募集額・株市場の再融資額・債券市場の発行額などの指標は大幅に増加し、実体経済による融資ニーズを満たしたという。目下、上海には株・債券・貨幣・外貨・先物・黄金などの金融要素が集まった金融市場体系が形成しつつあり、各種ライセンス付きの金融機関は1600社以上で、その内の外資系は全体の3割以上を占めている。野村東方国際証券をはじめとする外資持株の金融機関が進出し、中日ETFや「滬倫通」などの業務が順調に展開され、上海は中国金融業開放の「橋頭堡」、そして人民元グローバリゼーションの重要なハブとなっているという。
「科創板」設立・登録制試行の1年間、金融による科学技術イノベーションへの後押し効果が顕在化となり、資本市場改革全面的深化の新たな道が切り開けられた。上海はフィンテックの中心地など、「6つの中心地」建設を加速させ、人工知能といった新技術は広範に活用され、各種フィンテック会社は進出を急ぎ、法的環境は絶えずに改善され、人材は集まり、金融業発展のための優れた生態系が構築されている。
また、上海金融業はウイルス感染予防・抑制と企業活動再開を後押しする同時に、金融リスクに備え、質の高い発展を実現させよう取り組んでいる。今年上半期、上海金融業増加値の伸び率は7.4%で、経済回復の支えとなっている。特に、中小・零細企業の経営状況と融資ニーズに応じて、各金融機関は的を射た製品やサービスを打ち出し、実体経済における最も必要な部分に力を入れた。