制度イノベーションで生産力を生む中国(上海)自由貿易試験区
写真・VCG(以下同様)
全国初の自由貿易試験区として、中国(上海)自由貿易試験区にはその目覚しい成長を示すデータがある。発足から7年以上が経ち、2020年末まで、上海自由貿易試験区の新設企業が6.9万社、20年前の1.7倍に達し、またそのうちの1.2万社が外資系企業。上海自由貿易試験区は開放で改革を、改革で発展を促し、制度イノベーションをもって市場の活力を大いに引き出した。
2013年9月30日、上海自由貿易試験区は外商投資分野において率先してネガティブリストを打ち出し、リスト以外に対し備案(記録)制を実施し、外商投資に関する手続きにかかる時間を8営業日から1営業日に、申告に必要な書類を10部から3部にまで短縮し、95%以上の投資プロジェクトがネガティブリストに含まれず、備案という形で立ち上げられた。
サービス業・製造業が更なる開放を実施し、2回で54項目の開放拡大措置を打ち出し、3600社以上の新設企業をサポートした。外商独自出資の病院、認証機関、職業技能研修など、56の分野で全国の初のプロジェクトを発足させた。医療サービス、国際船舶管理など、既に開放が実施された分野で、リーダー企業を複数誘致し、企業集積を形成させた。
商事登録制度の改革が深化し、ビジネス環境も大幅に改善されている。自由貿易試験区の制度イノベーションにおける強みを発揮し、上海は科学技術イノベーション産業発展のチャンスを迎えた。浦東は薬品販売許可取得者制度試行(MAH)を行い、生産許可と販売許可の分離によって薬品生産のコストを軽減した。そして、金融分野の開放・イノベーションは上海自由貿易試験区の資源統括機能を強め、便利な越境決済や審査が「オフショア」貿易の常態化運営を推進した。
世界の最も優秀な自由貿易試験区を目指し、上海自由貿易試験区は上海が多国籍企業地域統括会社の集積地になるように力を入れる。現在、浦東にある地域統括会社は362社。また、今年4月開催された上海グローバル投資促進大会において、投資額が4898億元に達した216件の重大産業プロジェクトが署名された。
上海自由貿易試験区、未来に向けて大道を闊歩している。