「経済パスポート」の発給を円滑に、RCEPの発効を迎え=上海税関
12月9日、BASF(中国)有限公司傘下のBASF上海ポリウレタン有限公司(以下は、BASF上海)の最新ロットの化学工業製品は上海税関に属する浦東税関が発給した中国-アセアン(東南アジア諸国連合)自由貿易区原産地証明書をもって、「ゼロ関税」で東南アジア市場に円滑に進出した。「総合的に計算すれば、優遇政策に恵まれ、証明書一枚ごとに減免された税金は平均で約1.6万元(約28.52万円)」とBASF(中国)有限公司の輸出税関事務の責任者李氏が言った。
写真:VCG
地域的な包括的経済連携(RCEP)が来年1月1日に発効すると、「ゼロ税関」という友たちの輪に加わった国家や地域の範囲がさらに広がっていく。BASF(中国)有限公司は世界的化学工業公司BASFの中国本部であり、上海浦東に位置し、生産した化学工業製品の輸出先はアセアン、韓国などのRCEP加盟国を主な対象としている。「原産地証明書とはRCEP加盟国が輸入国優遇税率を適用するための『経済パスポート』であり、証明書発行の効率が高ければ高いほど、企業が関係政策の恩恵をより便利に受けられる」と李氏が述べた。
RCEP原産地規則の実施に向け、浦東税関は海関(税関)総署の配置により、H2018-RCEP原産地管理情報化応用システムVer.3.0を全面的にバージョンアップし、原産地についての機能を完備させ、企業に「経済パスポート」を発給するサービスを全力で提供する。企業発展の全周期に立脚し、重点の輸出商品を分析するようと企業を助け、事前に輸出計画を把握し、特別担当員を派遣し、原産地証明書のプリントセルフサービスをサポートする。同時に、本部企業のために「グリーンルート」を設け、全国発給のモデルを立ち上げる。
紹介によると、バージョンアップされた新しいシステムにはアセアン原産地証明書の発給、アセアン流通証明の発給などの機能が追加され、あらゆる自由貿易協定がまとめられたため、単一窓口で原産地情報管理の全部の業務を取扱うことが実現された。これで、情報ずれを減らし、企業の運営コストを節約し、通関のスピードをアップした。その一方、新しいシステムはチェック規則、企業の承認査定、製品の予備検査、外務にかかわる調査などの重要なモジュールも整えられ、システムの効率が明らかに上がった。
システムの切り替えをスムーズに行うために、浦東税関は企業への説明と指導を強化し、企業からの疑問や問い合わせに対して特別担当者を設置し、切り替えの準備作業ができるように企業をサポートする。同時に、業務の一貫性を確保するために今まで保存されたデータの移行と更新に取り組む。新しいシステムが運用されて以来、浦東税関は業務のプロセスを改善し続け、システムの使用、切替、適応において企業を指導し、または運用開始後発生した各問題をまとめ・研究し、そして早速解決しており、24時間のモニターリングを行って、システムの安定性を持続的に向上させ、業務の円滑な展開を確保している。さらに、いち早く企業現場に行って、システムになじみ、優遇政策の適用方法がわかるように教育や指導を行い、「インターネット+税関」と「単一窓口」のフラットフォームを利用して原産地についての業務を取扱い、原産地証明書の自動チェック、プリントのセルフサービス、即時発給と即時確認などの措置に合わせて、インターネットでプロセスの全過程を済ませることを実現する。
上海税関関税科の関係者によると、現在原産地管理情報化応用システムVer.3.0はすでに上海税関区の全域で実用されているという。