新しいフロンティアで布陣、新しい原動力を育み=上海
上海市経済と情報化委員会によると、上海産業部門は新しいフロンティアを狙って、布陣しており、特にデジタル経済、グリーン・低炭素、メタバースなどの分野に力を入れて取り組むとともに、スマート端末を的確にサポートし、育成するという。
デジタル経済分野では、2021年、上海は国家級のモデルスマート工場を2箇所、市級のモデルスマート工場を5箇所、市級のモデル工場を40箇所を建設した。また、長陽秀帯、張江オンラインなどのオンライン新経済生態園は注目され、上海データ取引所は正式に発足し、全国初のコネクテッドカーデータ越境流通の取扱ガイドとポジティブリストは公表さたれ。「上海経済デジカル化への転換による質の高い発展へのエンパワーメントを推進する行動方案(2021‐2023年)」では、上海は100件以上のキーテクノロジーの難関を集中突破し、100個以上のスマートハード製品の育成、100社以上の新しいインターネット企業とデジタル経済のリーディングカンパニーの導入・育成、50社以上の時価総額が百億元を超えるトラフィック型の企業の生み出しを実現するという目標が掲げられている。
グリーン・低炭素のフロンティアにおいては、上海は数多くの「第一」を作っている。例えば、国内初の冷熱発電プロジェクト――上海LNG(液体天然ガス)冷熱発電プロジェクトが洋山深水区で建設を開始し、年内に稼働スタートする予定で、標準石炭7000トンを節約でき、二酸化炭素排出を1.87万トン削減できると見込まれている。それに、中国宝武鋼鉄集団は世界冶金史に一筆を添えると望まれる。数年にわたって開発された水素活用による低炭素高炉技術は、高炉の優位性を続けると同時に、炭素(コークス)を減らし、宝武が国の「2060年までに、カーボンニュートラルを実現する」との目標より10年早く、2050年にカーボンニュートラルを実現することに役立つ。
メタバースという新しいフロンティアでは、上海は全国約半数の5G人材、4割のチップ人材と3割のAI人材を集結しており、メタバースにかかわる産業の生態は繁栄で、産業チェーンの構造は整えられて、一部の企業は産業の「メタバース化」についての構造を急いで築いているようだ。関係者によると、上海は産業と技術との「バーチャルとリアリティが融合」する方式で、「ソフトがハードを動かす」という産業構造の形成を促進し、「プラットフォームから生態へ」の推進方式で、国際競争力を持つメタバース産業生態群を段々形成していくという路線をとっているという。
写真・東方IC
新しいフロンティアで布陣する一方、新しい原動力を育み、発展するもう一つの手がかりはスマート端末にある。上海のコネクテッドカー、スマートサービスロボットなどの集約型で強い牽引力が備わる「ビッグターミナル」「ニューターミナル」に大きな期待が寄せられているが、喜ばしい進展を遂げている。去年の4月、上海汽車集団が主導した世界初回の自動車SOA開発者大会――上汽零束SOAプラットフォーム開発者大会が開催された。現在、零束SOAプラットフォームの開発者はすでに4000人を超え、上汽はテンセント(騰訊)、OPPO、中興通訊、地平線などの生態パートナーとの協力をも積極的に推進している。閔行馬橋人工知能イノベーション試験区で、敷地面積が243ムー(16.2万平方メードル)のスマートロボット産業基地――達闥新鎮が建設され、ロボットのキーパーツのSCA(Smart Compliant Actuator)をめぐって、達闥は珠長デルタと長江デルタからの上流と下流の同業者を十数社も引き寄せた。建設が完成して、量産がスタートすると、達闥スマートロボット産業基地が百社以上の産業生態パートナーを引きつけ、年間のロボットアクチュエーター生産量が1000万セットに達し、現在全世界の各種の工業ロボットアクチュエーター生産総量の2倍以上となると見込まれている。