上海の新型コロナ感染対策におけるテクノロジーの力
上海の新型コロナ感染症との闘いの第一線にこのほど、科学技術界から朗報が次々と伝わった。光明日報が伝えた。
上海のベンチャー企業である思路迪による「新型コロナウイルス2019-nCoV核酸キット(蛍光PCR法)」が先月16日、販売を承認された。これは蛍光定性PCR反応時間を業界通常の80−120分から30分以内に短縮できる。増幅ペースを上げると同時に、検査の高い感度を保っており、よりウイルス濃度が低い検体からも検出でき、検出漏れのリスクを減らしている。
上海初の新型コロナウイルス抗原検査製品が今月1日、誕生した。この「芯賽新」と名付けられた新型コロナウイルス抗原検査キットは鼻腔ぬぐいの検体採取を採用し、検体注入から10−20分内に結果が出る。個人の自宅での自主検査に使用でき、そして中国内外の大量の検体検証により、感度と特異性が優れている。
上海之江生物科技股份有限公司が独自に研究開発した、高スループット全自動PCR検査プラットフォーム「青耕1号」が今月2日、審査に合格した。青耕1号は之江生物の専用の検体採取管と検査試薬キットを使用する。6台の48スループットの小型リアルタイム蛍光PCR分析システムを搭載。高スループットのPCR検査をスピーディに行える。青耕1号は24時間連続で稼働でき、1台当たり4500本の検査が可能。20人分の検体を混ぜて検査する方法を取れば、1日当たりの検査量が最大延べ9万人分にのぼる。
「3000平方メートル超の公共スペースに用いる時間はわずか50分だ」。上海湾区ハイテク産業開発区(旧金山工業区)で6日、華東ドローン拠点ドローン感染対策突撃隊が、上海金工生物医薬標準産業パークBエリアと上海(金山)国際中小産業パーク第1期の公共環境の防疫消毒を行った。ドローン感染対策突撃隊の隊員である胥飛氏は、「ドローンによる消毒で消毒液を空中に拡散でき、消毒効果がより顕著だ」と述べた。
上海世博集中隔離エリアで、上海の民間テック企業のロボットが新型コロナウイルスの感染者にサービスを提供するため、徹夜で「訓練」を受けていた。今回投入された28台の鈦米消毒ロボットは、全国で初めて医療用消毒設備登録許可を得たロボット製品であり、また初の全環境(物体の表面及び空気)及び医療環境微生物(芽胞、多剤耐性菌、新型コロナウイルスなど)に対する高い消毒基準を満たすロボット製品でもある。
上海市技術市場管理弁公室は新型コロナの流行中、全過程オンライン手続きやクラウド反応、オンライン抜き取り検査といった「クラウドサービス」モデルを構築し、技術契約の認定・登録を行い、上海のテック企業・事業機関のイノベーションの活力を引き出している。上海が1−3月に認定・登録した技術契約は前年同期比15.8%増の8648件で、取引額は176.8%増の853億5600万元(1元は約19.6円)。
出典:「上海の新型コロナ感染対策におけるテクノロジーの力」(人民網日本語版)