複数の有力措置で対外貿易の安定確保と質の向上を促進する浦東空港税関
ここ数年、上海税関は改革とイノベーションをさらに深化させ、上海口岸(出入国検査場)の越境貿易の「渋滞」課題を解決し、越境通関物流チェーンの安全性と円滑性を向上させることに力を入れ続け、スムーズな越境物流と優れるビジネス環境をもって上海のハイレベルの開放と質の高い発展を後押ししてきた。
「事前申告」で効率を引き上げ
国際貨物取り扱い量全国最大、世界第3位の空港である浦東空港は、毎年300万トンの貨物を取り扱っている。大きい業務量、厳しい通関の時間効率要求、不足している人的資源の現実に直面している上海税関が所属する上海浦東国際空港税関(以下は「浦東空港税関」と略称)は、「事前申告」による通関利便化措置を絶えずに模索・改善し、物流と通関を緊密にリンクさせ、通関の効率を高め、現場作業の強度を軽減した。
企業が「事前申告」を完了した後、浦東空港税関は企業の申告情報に基づいて、リスク判定を行い、またシステムで審査票を確認する。そうすると貨物が税関監督作業場に到着すると、すぐに通過または検査の指令を受けられる。政策を確実に実施するため、浦東空港税関は航空会社と地上代理店に取り扱い要求を伝え、貫徹してもらい、コミュニケーションのチャンネルを貫通し、税関と企業が協力して通関時間を短縮した。現在、浦東空港税関では、輸出の通関時間が1時間未満に短縮され、ほとんどの貨物は「すぐに通関できる」ようになっている。
浦東空港税関の統計によると、今年上半期、浦東空港税関が監督管理した国際貨物は148万1200トンで、前年同期比4.7%増加したという。
「港湾間の『ついでに』輸送」で載せ換えを展開
航空便のほかに、遠洋輸送は、国際サプライチェーンの確保、国家間の貿易と繁栄の促進において重要な役割を果たしている。昨年5月30日からは、外資系フェリー会社の「港湾間の『ついでに』輸送」の業務を開始した。
同業務が開始して以来、規模は毎月増加し、輸送総量はすでに2万TEUを超えている。「港湾間の『ついでに』輸送」の業務により、海外の船会社が釜山やシンガポールなどの伝統的な中継港湾から上海に国際中継業務を移転するようになるため、上海港湾の国際的なコンテナハブ港湾の地位がさらに強固された。「港湾間の『ついでに』輸送」政策は、海運会社が航路配置を最適化し、海運資源を柔軟に配置し、定期船の輸送効率を向上させるために新たなチャンスを提供している。統計によると、現在、上海税関に同業務で登録されている外資関連船舶の数は当初の44隻から94隻に増えたという。
「連動積卸」で物流をスムーズに
洋山港では、輸出入の物流を円滑にするもう一つの利便化措置である「連動積卸」業務も連動の対象港湾の範囲を拡大している。現在、「連動積卸」管理監督モデルは太倉港、安吉港、合肥港など長江流域の12の港湾をカバーしている。このモデルは他の長江支線の港湾を洋山港の積卸地にして、水路-水路の直結、複数港湾の連動、内陸河川による移行、洋山港での積卸を実現し、水路輸送の優位性を十分に示し、物流コストを大幅に低減した。
「事前申告」「港湾間の『ついでに』輸送」「連動積卸」などを円滑化と利便化措置が実施されると、すぐに効果を見せ、上海港湾の安全で円滑な越境通関のレベルを向上させた。今年1月-5月、上海市の輸出入総額は1兆7400億元に達し、昨年同期に比べて15.8%、2021年同期に比べて12.6%増加し、過去最高を更新した。上海の輸出入の規模が着実な増加を維持していることは上海が質の高い対外開放を持続的に拡大する縮図であり、上海港湾の輸出入通関スピードと越境貿易のビジネス環境が絶えず最適化されている表れでもある。