ツァイス:浦東で「超越」に立ち会い
人類初の月面着陸の写真はツァイス製のレンズで撮影されたもの。ツァイス中国地域総裁兼CEO Maximilian Foerst氏の浦東を狙う「レンズ」に映っているのは「超越」である。
13年前、Foerst氏が初めて上海に来た時、ツァイス中国の規模はグループ全体で10位であった。現在、Foerst氏が誇りを抱いたのは2019-2020会計年度に、ツァイス中国の市場は米国とドイツを抜き、ツァイスグループの世界における最大市場となったことである。
1999年に貿易会社として外高橋保税地域に設立され、その後多国籍企業地域本部に昇格し、さらに上海自由貿易区の第1陣の「グローバル・オペレーション・プログラム(GOP計画)」企業に加わり、中国に根を下ろしてきたここ二十数年間にツァイスは浦東でアップグレードし続けている。「ツァイスは変わることなく長期戦略を実施し、中国のお客様の需要を中心に、開拓革新を重視し、蔡司グループにおける中国市場の位置づけは引き続きアップグレードしていく見込みです」と同氏は話した。
世界トップの光学企業ツァイスは1999年に外高橋保税エリアに入居したが、当時はまだ小さな貿易会社であった。上海市が多国籍企業地域本部管理規則を打ち出した2012年の翌年、2013年にツァイスは地域本部の設立を申請した。その後、2015年にツァイス中国の本部ビルが外高橋で正式にオープンした。この160年余りの歴史を持つドイツの老舗光学と光電生産メーカーはますます中国市場を重視するようになり、中国で顕微鏡、医療技術、工業測定、視力保健、消費光学などの事業部を設立した。
百数年の歴史をもつ「ツァイス・レンズ」を通して、浦東の配置はアップグレードされつつあるとともに、一貫して「中国創造」を中心にするのが見られる。「ツァイス中国の内部にグローバル事業部を設立し、グローバル事業を運営しています。現在、ツァイスの新エネルギー自動車事業のグローバル本部は上海にあり、ここから生み出された重要なイノベーション成果は、中国国内と国際市場で同時に花を咲くことになります。同じく上海では、X線ソリューションのグローバルイノベーションセンターと人材拠点も建設中で、新エネルギー車、特に動力電池関連の応用分野に重点を置いています」とFoerst氏は語った。この方式により、ツァイスは上海本部の優れた人材蓄積と技術資源を利用して中国の急速に成長する市場により深く溶け込むことができたと同氏は示した。
浦東本部経済が「無限の可能性」をさらに掘り起こし、グローバルな資源配置能力をさらに向上させる中に、「GOP計画」が生まれ、浦東の本部経済の発展のために内発的な原動力を育成する。
第1陣のGOP計画の育成企業となるツァイスは自社事業の多元化した開拓と本部のエネルギーレベルの持続的な向上を実現すると同時に、保税地域のビジネス環境とプラットフォーム機能が日増しに改善されることにも立ち合った。本部を中国の浦東に置くツァイスはより多くのグローバル機能を上海に移し、中国事業が10年連続で2桁の成長を遂げている。
2022年に中国地域管理本部を設立したのに続き、ツァイスは中国地域投資本部、中国地域医療投資本部を外高橋新発展団地に設立した。ここまで、ツァイスは全く新しいGOPサービスモデルの支持のもとで、上海自由貿易区で地域本部プラスダブル投資会社の配置を実現し、「1つの地域で数箇所の拠点設置」の本部企業になった。
「ツァイスグループは2020年、新たな5ヵ年計画『ツァイス・アジェンダ25』を立てた。そのビジョンの1つは、『中国内外市場を作る』であり、その目標の1つは、売上の倍増である。2023会計年度の終わりまでに、この目標にかなり近づいている。『ツァイス・アジェンダ2025』の予定より2年早くなったのです」と言ったFoerst氏は同社のこれから中国での発展に対して自信に満ちている。