「上海外資研究開発センター向上計画」が公表
外資研究開発センターの役割を一層発揮し、上海外資研究開発センターの集積的な発展態勢を維持し、外資研究開発センターの質と効率の向上を促進するため、上海市は「上海外資研究開発センター向上計画」(以下「向上計画」と略称)を制定し、このほど発表した。
関係者によると、「向上計画」は企業発展の定められた方向性を強調し、外資系研究開発センターが注目する科学技術イノベーション、研究開発の通関、データの流通、知的財産権の保護、人材の導入と定住などの措置に呼応し、外資系研究開発センターの革新発展をさらに支援し、上海科学技術イノベーションセンターの建設に参加する。
「向上計画」は9条で構成される。外資研究開発センターの研究開発への投資拡大への支援、外資研究開発センターの開放革新の強化の励まし、外資研究開発センターの科学研究物資の通関・管理監督のプロセスの最適化、外資研究開発センターの研究開発データの法律に基づく越境移動への支援、外資研究開発センターの科学技術革新への金融支援の強化、外資研究開発センターの知的財産権の保護レベルの向上、外資研究開発センターの人材導入・定住への支援、科学技術革新財政税収政策の実施、外資研究開発センターのサービス保障の強化など9つの面から着手し、外資研究開発センターが上海に集積させ、エネルギーレベルを向上させ、外資の質の高い発展を促進する。
外資研究開発センターの科学研究物資の通関・管理監督プロセスの最適化については、「上海市バイオ医薬品研究開発用物品輸入試行案」に基づき、バイオ医薬品分野の外資研究開発センターがバイオ医薬品企業(研究開発機関)の輸入研究開発用物品の便利的通関サービスを享受できるよう支援する。外資研究開発センターが国家レベル、または市レベルの科学研究プロジェクトに使用される輸入される遺伝子組み換え生物、生物材料に対して生物安全リスク評価を行い、要求を満たす場合、検疫検査の期限を短縮し、入国と後続管理監督の手続きを最適化する。出入国特殊物品共同管理監督メカニズムの試行範囲に組み入れられるように優秀で誠実信用ある、完備した生物安全のコントロール能力を持つ外資研究開発センターを推薦し、共同管理監督メカニズムに基づいて評価意見をまとめ、検査プロセスを最適化し、通関手続きを加速させる。外資研究開発センターが一時的に輸入する研究開発専用製品、キー設備、テスト用車両などの再輸出期間を規定に基づき最長2年まで延長することを支援する。税関特殊管理監督区域域外の外資研究開発センターが保税研究開発を展開することを模索・支援する。長江デルタ税関の管理監督の相互承認を促進することで外資研究開発センターが免税で輸入した研究開発設備の国内移転の検査承認時間を短縮する。
外資研究開発センターの研究開発データの法律に基づく越境移動の支援については、データ資源の取引・流通、越境転送、安全保護などの制度と標準規範の確立・健全化を加速させる。外資研究開発センターのデータセキュリティ管理体系の認証を励まし、データセキュリティの管理能力とレベルを向上させ、データセキュリティ要求を満たす基準またはベストプラクティスを形成し、法律法規の要求を満たし、安全を確保することを前提に、データの越境移動の利便性を向上させる。中国(上海)自由貿易試験区(臨港新片区を含む)で、データ種類別・レベル別の保護制度に基づき、管理範囲に組み入れる必要があるデータリストと重要データディレクトリを法律に基づいて作成する。リストとディレクトリ以外のデータは海外に転送するとき、出国安全評価の申告、個人情報出国標準契約の締結、個人情報保護認証の取得は不要であること。
外資研究開発センターは上海本部経済の重要な構成部分である。2023年末まで累計561カ所の外資R & Dセンターが認定され、規模もエネルギーレベルも徐々に向上し、産業集積効果が際立ち、研究開発のスピルオーバー効果が強いといった特徴を見せており、上海が世界的な影響力を持つ科学技術イノベーションセンターの建設に重要な貢献を果たしている。同計画の発表は外国人投資家の上海で投資する決意の強化に役立ち、上海市の革新主体と外資系研究開発センターの深い融合の推進に役立ち、上海のグローバル革新資源集散機能の向上に役立ち、上海の「四つの機能」建設の強化にも役立つ。