『世界の主要海事都市』レポートで上海が世界第4位にランクイン
世界有数の船級協会であるDNVとメノン・エコノミクスは、先日開催されたシンガポール海運ウィークの初日に、最新の2024『世界の主要海事都市』レポートを共同で発表した。上海はシンガポール、ロッテルダム、ロンドンに次いで、世界第4位にランクインした。また、このレポートでは、上海は今後5年間以内に世界トップ2に浮上する可能性もあると予測している。
世界をリードする海事都市とは、経済的な集積と放射機能を持ち、地域の経済発展のために効率的なサービスを提供でき、グローバル海運業務で主導権を持つ国際都市である。メノン・エコノミクスとDNVは2012年に初めて『世界の主要海事都市』レポート(以下、『LMCレポート』と略す)を発表した。2024『LMCレポート』は、海運ハブ、海事金融・法律、海事テクノロジー、港湾・ロジスティクス、魅力・競争力という5つの柱からなる約70の指標を用いて、世界の海事都市を評価している。
2024『LMCレポート』の5つの柱のうち、上海は海運ハブ、海事テクノロジー、港湾・ロジスティクスとの3つの分野で世界の上位5都市にランクインした。中でも上海は、海運要素の高度な集積やハブ機能の継続的な向上により、海運ハブと港湾・ロジスティクスでそれぞれ世界第4位と第2位になった。また、上海は海運のデジタル化・スマート化・グリーン化というモデル転換を積極的に推進しており、海事テクノロジーで第4位となっている。海事金融・法律、魅力・競争力の分野では5位以内に入らなかったものの、関係分野の主観的指標では、上海が将来的に世界で最も重要な海事都市の1つになるとの認識で、招聘された業界リーダーや経営幹部は一致した。
DNVの海事CEO、クヌート氏は「近年、上海は国際海運ハブの建設で卓越した成果を上げ、世界有数の海運ハブの1つになり、さらに世界のリーダーに躍進する能力がある」と述べた。
2024『LMCレポート』では「上海の国際海運ハブの建設が進むのに伴い、より多くの海運関係者が上海に企業や組織を置くようになり、上海の総合力は引き続き上昇を続け、5年以内、すなわち2029年までにシンガポールとの差をさらに縮め、世界トップ2に躍り出るのではないか」と予測している。