第一陣「6+1」上海自由貿易試験区連携イノベーション区が設立
上海自由貿易試験区連携イノベーション区の建設が始まって以来、各区は地域経済発展の特徴に基づき、経営主体のニーズを方向とし、的確性と価値のある連動改革の提案が数多く提されてきた。上海市政府による認可を受け、黄浦区、徐匯区、虹口区、楊浦区、宝山区、閔行区の6区内の主要地域と、自由貿易試験区外に位置する松江区、漕河涇開発区、奉賢区、金橋区、青浦区、嘉定区などの6つの総合保税区で上海自由貿易試験区連携イノベーションエリアを設立し、「1区1案」で第一陣の「6+1(6区、区ごとに案を策定)」連携イノベーション区を作る。
黄浦連携イノベーション区
外灘エリア、濱江中央科学イノベーションエリア、淮海新天地エリア、人民広場エリアをカバーし、総面積は約14平方キロメートル、金融サービスと輸入貿易に焦点を当てて、海外金融職業資格の認定メカニズムの普及、科学イノベーション企業の融資ルートの拡大、保税展示取引の新モデルの試行、芸術機関のレベル別・種類別の管理の実施、3次元地籍を中核とした土地の立体化管理モードの探索などの面において、複数の課題や対策が提案される。
徐匯連携イノベーション区
大徐家匯エリア、西岸濱江エリア、漕河涇開発開拓エリア、徐匯ミッドタウンエリア、華涇ゲートウェイエリアをカバーし、総面積は約45平方キロメートル、人工知能(AI)、デジタル経済、科学技術成果の転化に焦点を当てて、人工知能産業と教育の融合の促進、デジタル経済コーパス・エコシステムの構築、データの効率的で便利かつ安全なクロスボーダー流通の促進、新型研究開発機関の発展の奨励と標準化、高品質のインキュベーターの建設推進などの面において、複数の課題や対策が提案される。
虹口連携イノベーション区
北外灘エリアをカバーし、総面積は約4平方キロメートル、ハイエンド海運および金融サービス、グリーン・低炭素サービスに焦点を当てて、渉外商事海事臨時仲裁の実施、グリーン海運の新業態の拡大、グリーン・低炭素のグローバル人材の誘致、越境人民元業務の発展推進、イノベーション科学技術金融商品の供給、企業の法廷外リストラの新モデルの探索などの面において、複数の課題や対策が提案される。
楊浦連携イノベーション区
大創智科学技術イノベーション回廊エリアと濱江国際イノベーションエリアをカバーし、総面積は約23平方キロメートル、科学技術イノベーション協力とオンライン新経済の発展に焦点を当てて、高水準のイノベーションプラットフォームの共同構築、国際イノベーションリソースとのマッチングの強化、国境を越えた科学技術成果の転化の促進、地域・学校・企業間の緊密な協力の新モデルの模索、デジタル貿易の革新発展の促進、デジタル経済企業の開放とイノベーションの奨励などの面において、複数の課題や対策が提案される。
宝山連携イノベーション区
上海国際クルーズ観光リゾートエリア、張江高新区宝山園、グリーン・低炭素サプライチェーン中核機能エリアをカバーし、総面積は約50平方キロメートル、クルーズ経済とグリーン・低炭素のサプライチェーンに焦点を当て、クルーズ湾港通関モデルの革新、国際クルーズ船の港湾での補給管理イノベーションの深化、クルーズ人材の誘致と育成システムの構築、グリーン・低炭素サプライチェーンの公共サービスプラットフォームの機能強化、炭素金融システム構築の促進などの面において、複数の課題や対策が提案される。
閔行連携イノベーション区
虹橋国際中央ビジネスエリア(閔行部分)および「大零号湾(グランドネオベイ)」科学技術イノベーション策源機能区の2大エリアの産業分野をカバーし、総面積は約46平方キロメートル、新型国際貿易とハイエンドスマート製造に焦点を当てて、虹橋ビジネスエリア保税物流センター(B型)の能力向上、公共保税倉庫の機能拡大、科学研究機器・設備共有のサポート、ハイエンド装備分野の地域間の産業協力の促進などの面において、複数の課題や対策が提案される。
総合保税区連携イノベーション区
自由貿易試験区範囲外の6つの総合保税区全域をカバーし、総面積は約11平方キロメートル、越境貿易の円滑化レベルの向上と対外貿易新業態・新モデルの開発に焦点を当てて、越境電子商取引産業集積のサポート、「保税+」ビジネスの開拓と模索、クロスボーダー資金決済サービスの最適化、土地など各種要素の保障と供給の強化、税関特殊監督管理エリアの協同発展の推進などの面において、複数の課題や対策が提案される。
第一陣の連携イノベーション区の特徴とハイライトは、大まかに3つの面に要約できる。1つ目は、より広い範囲で試行の経験を普及すること。2つ目は、より広い次元で協力空間を拡大すること。3つ目は、より深いレベルでの発展の原動力を育成すること。