2024年洋山深水港発着の国際航海船舶が1万隻以上に
2024年12月下旬、晴れて穏やかな海風に吹かれる洋山港は、船舶の入出港やターミナルでの荷役作業には好条件であった。9864番目、9906番目、9947番目のように洋山港に入出港する国際航海船舶の数はのぼり続け、いよいよ新たな桁に迫っていた。
(写真・WeChat公式アカウント「上海自由貿易試験区」)
12月26日午前9時、中国香港発の地中海カリプソ号はゆっくりと洋山深水港第三期ターミナルに入港した。そこで、上海出入国検査総局洋山出入国検査所の検査員は登船して、カリプソ号の入国検査手続きを行った。入国検査ホールで、検査員は出入国検査業務システムを通じて出港した船舶の情報を整理すると、さきほど入港した「地中海カリプソ号」は今年、同検査所で出入国検査を受けた1万番目の国際航海船舶となったことが分かった。 出入港する国際航海船舶が年間1万隻を超えるのは洋山深水港の運用以来初めてであった。
(写真・WeChat公式アカウント「上海自由貿易試験区」)
洋山出入国検査所第2班の范勇副隊長は、「2024年の出入港船舶数のピークは主に8月と9月に集中しており、この時期の異常気象による船舶の出入港や港湾業務への影響は例年より減少していた。6月と7月に、新造の超大型コンテナ船や、LNGとメタノールなどのクリーンエネルギーを動力源とする船舶が集中的に竣工・就航した一方、以前から使われていた一部の船はまだ稼働している。新規船舶の就航と元の船の継続稼働により、今年の出入港船舶はそれに応じて増加している」と述べている。
洋山出入国検査所の統計によると、前回の洋山深水港に出入港する船舶数のピークは2012年の9760隻以上で、その年の年間コンテナ取扱量が1415万TEUで、入港した船舶は主に中小型船であったという。2024年には、出入港する船舶の数は1万隻を突破し、入港した船舶は主に超大型コンテナ船である。超大型コンテナ船の増加に伴い、上海港の年間コンテナ取扱量が5000万TEUを突破した。上海港グループが公開したデータを見ると、2024年上海港の5000万TEU以上のコンテナ取扱量のうち、洋山深水港は50.5%は占めていることが分かる。将来的には、小洋山の北側海岸線の竣工と使用開始で、洋山深水港のコンテナ取扱量と入港船舶の数はさらに着実に増加するであろう。