ボルボ建機 上海工場が改装完了、浦東新区に入り込む
ボルボ建機(中国)の上海工場はこのほど、新しい組立工場の改装を完了した。今回の改装はボルボ建機にとって、事業統合とイノベーションの推進における重要な一歩であり、中国市場に入り込み、長期的に持続可能な発展に取り組む決意を示すものである。
(写真・WeChat公式アカウント「浦東発布」)
新工場の落成式で、ボルボ建機中国の運営総裁謝松氏は、中国の継続的に最適化されたビジネス環境と公正で秩序ある市場システムが、上海浦東金橋にしっかりと根を下ろし、着実な発展を遂げるボルボ建機に確かな保証を与えてきたと述べ、今回の改装は、中国の完璧な産業システムを活用するもので、世界市場におけるボルボ建機の競争力を強化するだけでなく、中国の建設機械産業の質の高い発展への邁進をさらに後押しするものであると指摘している。
国際競争力のある生産センターの構築
「ボルボ建機は、中国をグローバル戦略の重要な一部と位置づけています。中国に進出して以来、私たちは中国での事業展開と現地化を拡大し続けています」とボルボ建機アジア責任者であるトーマス・クタ氏(郭騰澤)はボルボ建機の中国戦略を改めて説明し、上海工場を国際競争力のある生産センターに構築し、高品質な製品と革新的で持続可能なソリューションを世界市場に提供し、業界のグリーン変革(GX)を推進することを明言した。
(写真・WeChat公式アカウント「浦東発布」)
今回、同社は山東省臨沂市にある生産ラインを上海工場に統合し、上海工場の機械構造部品工場を新しい組立工場に改装し、電動化製品の生産ラインを新たに2つ追加したという。
浦東に入り込んで発展する企業の自信を深める
ボルボ建機は2002年に中国市場に進出し、20年以上浦東金橋に根ざしている。世界的な大手建設機械メーカーとして、同社は事業分野の最適化を続けている。自由貿易区制度革新の風に乗り、ボルボ建機は中国で初めて、主要産業向けの再生製品の輸入試行事業を実施した。新しい工場の改装プロジェクトは、わずか1年でプロジェクトの立案から検収までのプロセスを完了した。その間、自由貿易区金橋管理局は、プロジェクトの認可や上海市・区の補助金獲得などで多くの支援とサポートを与えた。
金橋管理局工業・新興産業促進処の黄潤青副処長は「ボルボ建機は金橋にある外資系企業であり、昨年の企業訪問でこのプロジェクトを知り、早速専門スタッフを組織して現地で政策相談を行い、関連政策に関する問題などを詳しく説明しました。また、特別なご報告を行い、上海市と自由貿易区もご協力くださり、プロジェクトの早期着工をサポートしました。この事例を通じて、私たちは企業の皆様、特に金橋にある外資系企業の皆様に政府の声と行動を伝え、浦東と金橋に根を下ろす自信をさらに高め、より多くの外資系企業が技術転換とアップグレードを行ったり、増資したりすることを促進し、産業の質の高い発展を共同で推進したい」と述べている。
GXで産業の発展方向をけん引
持続可能な変革を推進する過程で、ボルボ建機は「100%の安全、100%の非化石エネルギー、100%の生産能力向上」という長期目標を立て、GXで業界の発展方向をけん引し続けている。この目標の先駆的実践者として、改装された上海工場では、電動化、自動化、IoV化という3つの次元から出発し、事業展開の全プロセスを通じて資源節約と環境保護を実施し、エネルギー消費と排出の大幅削減に向けて生産プロセスの最適化を続けている。また、材料の外部包装の使用を削減したり、棚のリサイクルを促進したりすることで、上海工場の運営効率を継続的に改善し、資源の浪費を防ぐ。
さらに、SBT(科学的根拠に基づく目標)ワーキンググループは、プロジェクトの進捗状況を定期的に把握することで、省エネと排出削減を着実に推進し、大きな成果を上げてきた。2024年10月、上海工場は、その優れた環境パフォーマンスで「埋め立て廃棄物ゼロの工場」として認定され、持続可能な発展の分野におけるベンチマークとなった。