「上海『一帯一路』建設発展支援報告」発表:自由貿易試験区が「一帯一路」貿易投資の利便化を後押し
中国社会科学院、上海市人民政府、上海研究院と社会科学文献出版社が2日に「上海『一帯一路』建設発展支援報告」(2024)を共同で発表した。同報告によると、10年余りの持続的な建設を経て、上海は「一帯一路」の質の高い発展を支援する上で重要な進展を遂げ、新時代の中国の特色ある社会主義建設の成果を示す重要な窓口となった。
現在、上海は国家戦略に立脚し、新エリアの「一帯一路」建設を改革・支援する重要な中枢機能という新たな位置づけを模索し、より質の高い双方向投資貿易の重要な通路、より効率的なインフラ相互接続の重要な中枢の構築に力を入れ、「一帯一路」共同建設のために新たな貢献をなしている。
(写真・WeChat公式アカウント「中国上海自貿区」)
第一に、国家自由貿易区戦略と連携し、多次元的な「一帯一路」貿易・投資協力ネットワークを構築し、貿易・投資の自由化と利便化を促進する。一つ目は、上海自由貿易試験区はその独特な立地及び政策の優位性を活用して、「一帯一路」共同建設国との制度及び規則上の整合性を強化し、越境取引のコストを減らし、経済効率性を高め、より多くの外資を中国市場に誘致すると同時に、中国企業の「海外進出」により便利なルートを提供する。二つ目は、「区港一体、第一線の開放、二線の安全かつ効率的な管理・コントロール」を原則とし、自由貿易港区の建設ペースを加速する。自由貿易区と港湾の深い融合によって、資源共有と優位性の相互補完を実現できる。自由貿易区内で貨物、サービスや資金移動に対する制限を緩和することで、貿易の自由化を促進できる。国家安全を確保する前提の下で監督管理の効率を高め、経済活動の秩序ある展開を確保する。
第二に、金融面での開放・協力を推進し、「一帯一路」の投資センターを構築する。上海は改革を通じて、より多くの国際資本を誘致し、金融市場の多元化・国際化発展を促進し、「一帯一路」共同建設国の中の開発途上国により豊富で効率的な金融サービスを提供する。人民元越境決済システムの構築を加速させ、取引コストを引き下げ、資金利用の効率を高め、企業の越境資金為替問題を解決する。自由貿易口座の機能を絶えず改善し、それを国内外の金融市場を結ぶ重要な架け橋にし、企業により柔軟な資金管理ツールを提供し、越境投資と貿易円滑化を促進する。上海は「一帯一路」共同建設国の中の開発途上国の多様化した金融ニーズを満たすため、信用貸付、投資、保険、コンサルティングなど、全面的な金融サービスを提供することに力を入れている。
第三に、グローバル都市の窓口という中枢的な地位を強化し、共同建設国の相互接続の実現を推進する。上海は都市インフラ建設を強化し、国際交流・協力を促進し、都市サービス機能の最適化を図り、より多くの国際投資と人材を誘致する。「一帯一路」建設に積極的に参与し、共同建設国との交通、物流、情報などの面での相互接続強化を通じて、地域経済の一体化と貿易利便化を促進する。集中分散輸送体系の構築を強化し、航路・航空便ネットワークの配置を最適化し、効率的でスムーズなグローバルコンテナ海上輸送ネットワークを構築し、上海の国際輸送センターとしての競争力を強化する。全方位の複合一貫輸送総合体系を構築し、海運・鉄道複合一貫輸送の発展を推進し、上海の鉄道網と中欧、中央アジアの鉄道網との連結を強化し、共同建設国により便利で効率的な物流ルートを提供する。同時に、国際輸送センターの機能を十分に発揮し、共同建設国との相互接続を促進する。