上海、国際金融センター建設の再加速へ
写真・Sipa
14日、中国人民銀行(中央銀行)、銀保監会(中国銀行保険監督管理委員会)、証監会(中国証券監督管理委員会)、外滙局(国家外貨管理局)及び上海市政府が「上海における国際金融センター建設の更なる加速と長江デルタ地域一体化発展への金融支援に関する意見」(以下、「意見」と略す)を発表した。「意見」には臨港新片区における金融改革の「先行先試」の推進、より高いレベルでの上海金融業対外開放、長江デルタ地域一体化発展への金融支援などの面において30か条の措置が明記されている。
「意見」によると、上海自由貿易試験区で実施される現在や今後の金融政策、国家金融管理部門が打ち出す貿易と投資の自由化・利便化向上のための金融支援政策措置のうち、適切な部分を上海で先に試行する。中国人民銀行の陳雨露副総裁は、「意見」は党中央と国務院が下し、金融改革開放の拡大に関する部署を貫き、上海を金融改革開放の最前線とし、参入前国民待遇制度の全面実施やネガティブリスト管理制度の開放型モデルへの模索を準備するためのものだと伝えた。また、中国人民銀行上海本部、上海銀保監局などが「意見」に基づいて具体策を策定し、上位部門へ提出するという。
近年、国家金融部門が金融業対外開放拡大を段取りよく実施し、銀行、証券、保険、決済などの分野における一連の措置を打ち出してきた。うちの大部分が上海で試行的に実施された。例えば、野村証券、JPモルガンが認可を得て上海で持株会社である合弁証券会社を設置した。ドイツ保険大手アリアンツが全額出資して設立した中国初の外資独資保険会社、安聯(中国)保険も上海で営業を開始した。