ABB、浦東で3つの新型ロボットシリーズを発表
7月初旬、浦東にあるABBロボット上海スーパーファクトリーにおいて、ABBは3つの新しいロボットシリーズを正式に発表し、製品ラインアップを拡充した。これら3つのシリーズはいずれも上海スーパーファクトリーで現地生産するもので、ABBが中国市場への現地投資をさらに深めたと同時に、バリューチェーン全体におけるローカライズの基盤を一層強化したことを意味している。
ABBは2022年末に1億5000万ドルを投じて浦東にロボットスーパーファクトリーを建設し、正式に稼働を開始した。その後、同社は柔軟性と高効率を備えた生産モデル、より強靭なサプライチェーン体制の構築を通じて、ローカライズ発展に向けた準備を着実に進めてきた。
今回発表された新しいロボットシリーズは、電子業界、消費財業界、一般産業など成長の著しい分野における多様な自動化ニーズへの対応に焦点を当てている。
ABBは発表会で、AI駆動による革新的自然言語ロボットティーチング用ソフトウェアツールをも披露した。
発表現場では、ABBのグローバル幹部は「中国市場」の重要性に頻繁に言及し、「中国向けに創出された」製品は、中国市場における高成長分野の需要の高まりに対応するものであると説明した。ABBグループのロボティクス&ディスクリートオートメーションビジネスプレジデントのサミ・アティヤ(Sami Atiya)氏は、中国の電子製造業や中小企業の活況は、使いやすい自動化ソリューションへの強い需要を生み出していると述べ、「私たちはこのトレンドに積極的に対応しています。新しいロボットシリーズの導入により、市場で既に優位に立っている統合製品ラインアップをさらに強化し、革新的な中価格帯の価値提案によって、新興業界や顧客が自動化の新たなステージへと進むことを後押しします」と強調した。
中国は世界最大のロボット市場であり、2023年には世界のロボットインストール台数の半数以上を占めた。現在、ABBが中国の顧客に提供するロボットの90%以上が中国国内で
生産されている。
最近浦東で開催されたABBアクセラレータチャイナウィークで、ABBは企画・構想中、開発中、導入済みの3段階にわたるAIプロジェクトが250件を超えていることが明かされ、これは1年前の2倍以上にあたる。ABBグループ上級副社長でロボティクス中国区総裁の韓晨氏は、「研究開発から製造、サービスまでを網羅する完全なローカルバリューチェーンを通じて、ABBは中国市場において『中国に根ざし、中国に貢献する』という揺るぎない歩みを着実に進めています」と述べた。